[委託先団体] 一般社団法人静岡バラ振興会
[連携大学] 静岡大学グリーン科学技術研究所 教授 原 正和、准教授 大西利幸
[連携団体] 株式会社コーヨー化成、静岡県工業技術研究所
静岡県は全国屈指のバラ産地で、なかでも静岡市は県内随一の切り花生産地です。一方、香りや機能性を求めて、芳香剤や化粧品などで「バラの香り」をイメージした商品に人気が集まっています。 |
[写真1:静岡産のバラ花弁原料] |
静岡市内のバラ生産者のご協力により、バラ抽出エキスの原料となる花弁を収集し、様々な商品へ展開可能な、安定品質の「バラ抽出エキス」の製品化技術を確立しました(写真2,3)。
|
|
|||
|
[写真2,3:減圧水蒸気蒸留装置を用いて新鮮なバラ花弁から「バラ抽出エキス」を採取] |
|
バラ抽出エキスは、癒しや肌への美容効果が期待される香気成分「DMT:Dimethoxytoluene」を含有し、保湿性も確認されました(図1,2)。
[図1:バラ抽出エキスの香気成分分析] |
[図2:バラ抽出エキスの保湿効果試験] |
また、抽出後に残った花弁から、乾燥バラ花弁を作りました。これらを活かして、バラの香りの『スキンケア化粧品』(写真4)を開発し、『ポプリ』 (=乾燥バラ花弁) をセットにした「静岡産バラ」を喚起させる商品提案を行うことができました(写真5)。
|
|
||
|
[写真4:バラ抽出エキスを配合した スキンケア化粧品] (左: 化粧水、右: 美容液) |
[写真5:静岡産バラの「スキンケア 化粧品&ポプリ」ギフトセット] (試作品) |
|
静岡市産の良質なバラ、およびその花弁を原料としたバラ抽出エキスの生産技術を確立し、これを使用した“しずおか発”バラの香り製品として、『スキンケア化粧品』および『ポプリ(= 乾燥バラ花弁) 』を開発しました。
今後は、静岡バラ振興会が旗振り役として、市内バラ農園やものづくり企業とが連携するビジネスモデルを確立し、バラの香り製品の普及・拡大による静岡バラのブランド力強化を目指します。