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大学等見学会

研究機関・企業現場見学会-静岡県工業技術研究所

令和8年1月21日(水)13:30~15:30

今年度の第2回目の見学会は、静岡県工業技術研究所(未利用食材活用トライアル拠点/静岡県AI・IoT推進ラボ)を見学させていただきました。

名前は聞いたことがある。支援機関だということも何となく知っている。しかし正直なところ、「実際に何をしていて、どのように利用できるのか」まで、具体的に理解している中小企業経営者の方は多くはないのではないでしょうか。

今回の訪問は、そのイメージを大きく覆すものでした。想像以上に“現場直結”だった研究設備。研究所内を案内していただき、まず驚いたのは設備の充実度です。

材料試験、成分分析、品質評価、香りや風味の分析など、中小企業では導入が難しい高額・高精度な装置が、実際の業務で使われていました。単なる「研究用」ではありません。

・製品開発段階での検証
・数値やデータによる客観的な裏付け

など、現場の経営課題に直結する用途がはっきりしています。

「研究所」という言葉から想像する“学術寄りで遠い存在”とは、いい意味でまったく違いました。技術の説明が「わかる言葉」で語られる安心感。研究員の方々の説明がとてもわかりやすかったです。

専門用語を並べるのではなく、「何がわかるのか」「それによって何が判断できるのか」「企業側にとってどんなメリットがあるのか」を、実例を交えながら丁寧に説明していただきました。これは、「研究をすること」が目的ではなく、企業活動を前に進めることを目的にしている組織だからこそだと感じました。

今回の訪問を通じて強く感じたのは、静岡県工業技術研究所が産学官連携のハブとして機能している点です。

・企業の「技術的な困りごと」を受け止める
・必要に応じて大学や他機関とつなぐ
・補助金や支援制度とも連動させる

単独で完結するのではなく、つなぐ役割を果たしていることが大きな価値だと感じました。

今回の見学を通して、中小企業にとって特に有効だと感じた活用シーンは次のような場面です。

・新商品・新技術の開発を検討しているとき
・自社製品の品質を客観的に評価したいとき
・技術的な課題について「壁打ち相手」が欲しいとき
・補助金や研究開発型支援と組み合わせたいとき

「何か困ってから相談する場所」ではなく、一歩先を考える段階で関わる価値がある存在だと感じました。

経営において重要なのは、「すべてを自社で抱え込まないこと」だと改めて感じます。今回訪問した静岡県工業技術研究所のような公的機関は、うまく使えば経営の選択肢を確実に広げてくれる存在です。今回の訪問は、「知っているだけで終わらせてはいけない支援資源が、身近にある」ということを再認識する機会になりました。

今後も、こうした現場に足を運びながら、中小企業の経営者の皆さんにとって“本当に使える情報”を発信していきたいと思います。