[委託先団体] マコジャパン株式会社
[連携大学] 静岡県立大学食品栄養科学部 教授 新井映子
[連携団体] 静岡県工業技術研究所、静岡県農林技術研究所
静岡市・静岡県産の機能性を有する柑橘類を原料に、独自の低温濃縮技術を活用して、腸内フローラを改善する効果が期待できるヨーグルト専用フルーツソースの開発を目指しました。
■美味しさ、機能性、腸内フローラ改善効果
(1) 柑橘類(タチバナ・ポンカン)のノビレチン※1含有量の変化(写真1)と最適な収穫時期 |
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[写真1:タチバナのノビレチン含有量] (左未熟198mg/100g、右完熟110mg/100g) |
(2) 風味や機能性を低下させずに食味を向上させる製造方法、最適な「果皮・果汁・イヌリン※2・砂糖の配合比率」(写真2)、「溶解加熱温度」の検討 |
[写真2:配合比率の選定] |
(3) ヨーグルトにかけて食するソースとして、適した物性(粘度や混ざり具合)を有することを確認(写真3) |
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[写真3:物性試験] |
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[図1:ノビレチンの分子構造] |
※1ノビレチン:柑橘果皮に多く含まれるフラボノイドの一種で、がん細胞の転移抑制作用やリウマチ予防作用が期待されている機能性成分として多くの研究例があります。 |
■ヨーグルト専用フルーツソースの個包装化試作 |
[写真4:試作開発したヨーグルト 専用ソース] |
果皮8.9%・果汁24.4%・イヌリン33%・砂糖33%の配合比率で、ノビレチンの損失がほとんどなく、ヨーグルト専用として最適な物性を有するヨーグルトソースを作ることできました。ただし、ノビレチン含有量は未熟果実の方が多く、色づき後できるだけ早く収穫・加工することが望ましいこともわかりました。
今後は柑橘以外の果実を含めたヨーグルトソースのラインナップ(ブルーベリー、イチゴ、ゆず等)で、パッケージまで含めて商品化する予定です。