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地域課題に係る産学共同研究委託事業

令和8年度 採択事業

審査の結果、令和8年度は以下の8事業(基礎コース6件、応用コース2件)を採択しました。

基礎コース
主として「調査研究や技術・サービスの向上」に係る課題で、新たな提案と具体策が見込め、将来性が期待できるもの。

展示設計技能承継のための量子アニーリング研究

[委託先団体] アートユニオン株式会社
[連携大学] 山梨大学工学部 教授 郷 健太郎

 概要 

展示会場レイアウト設計において熟練デザイナーが持つ「暗黙知」を数値化・構造化し、量子アニーリング等の最適化技術を用いて設計支援を行う仕組みを検証します。展示空間の面積比、動線、視認性、美しさなどの設計判断を抽出・定式化することで、経験の浅い設計者でも高品質なレイアウト案を生成できる可能性を探ります。

海洋由来乳酸菌を用いた生もと清酒製造の高度化

[委託先団体] 英君酒造株式会社
[連携大学等] 静岡県工業技術研究所 沼津工業技術支援センター

 概要 

駿河湾由来の乳酸菌や酵母を活用し、伝統的な日本酒製法である「生もと酒母」の高度化を目指します。海洋由来微生物の特性評価や発酵制御技術を活用することで、従来は経験と勘に依存していた生もと造りの安定化、省力化、製造期間短縮を図ります。さらに、完全自然由来の純米酒として地域性・ストーリー性を付加し、海外市場展開に繋げます。

新規アガラーゼによる寒天抽出残渣物の有効活用

[委託先団体] 株式会社鈴与総合研究所
[連携大学] 静岡県立大学食品栄養科学部 教授 原 清敬
[連携団体] 株式会社396バイオ 

 概要 

寒天製造で発生する抽出残渣物は年間約180トンに達し、現状は産業廃棄物として焼却処理されています。 この残渣は海藻由来の難分解性多糖であり、既存技術では資源化が困難でした。本研究は、分解菌由来の新規アガラーゼを活用し、未利用バイオマスを単糖へ変換する初の技術確立を目指します。

コンクリート表面仕上げ自動化機器の研究開発

[委託先団体] 中道工業株式会社静岡営業所
[連携大学] 静岡理工科大学理工学部 教授 飛田和輝
[連携団体] Workauto株式会社

 概要 

床面コンクリート仕上げ作業の効率化と作業負荷軽減を目的に、電池駆動式自走トロウェルの基礎技術を開発します。2ロータ構造による推進特性と直進・回転制御の安定性を検証し、金ゴテ連動機構の有効性を評価します。さらに、無線制御化と慣性計測ユニットによる動作データ取得を行い、自動姿勢制御に向けた基礎データを構築します。

AI活用による介護シフト作成支援システムの構築

[委託先団体] 株式会社ふたがしら
[連携大学] 静岡福祉大学社会福祉学部 教授 新井恵子
[連携団体] 株式会社OTHER-S、クリプトトレード・アルファ合同会社

 概要 

訪問介護における複雑で属人的なシフト作成業務を軽減するため、AIと介護理論を組み合わせた支援システムを構築します。利用者の心身状態や相性、ヘルパーの技能など暗黙知に依存してきた判断基準を可視化・データ化し、生成AIが提示した候補案を人が最終判断する仕組みを実装します。

廃菌床を活用したヘラクレスマットの研究及び開発

[委託先団体] 株式会社Mar-KPT
[連携大学] 静岡大学理学部 講師 後藤寛貴

 概要 

きのこ農家では収穫後に大量の廃菌床が発生し、処理費用が経営負担となっています。一方、ヘラクレスオオカブトを中心とした昆虫飼育市場は拡大しており、高品質マットへの需要が高まっています。本研究は、廃菌床を高付加価値の昆虫マットとして再資源化し、幼虫の成長性能を科学的に検証する初の取り組みです。

応用コース
主として「ものづくり系」に関する課題で、基礎的な研究が既にできているもの。事業終了時に必ず試作品ができ、数年内に実用化(商品化)が見込めるもの。

海中作業を行えるロボットの位置・姿勢の安定化を開発

[委託先団体] 大日工業株式会社
[連携大学] 龍谷大学先端理工学部 教授 坂上憲光
[連携団体] 合同会社SDCC、伊藤商事株式会社、株式会社アイ・ピー・オー、静岡商工会議所新産業開発振興機構、株式会社MONOPOST、NACOL株式会社

 概要 

船舶や海洋施設のケレン作業を代替する水中作業ロボットの開発を目指します。高濁度や潮流下でも壁面へ安定吸着し、鮮明な水中画像を取得できる位置・姿勢制御技術を開発します。また、取得画像を統合したオルソ画像を生成することで、腐食や付着物の面的把握、作業履歴管理、保守点検の効率化を図り、安全性向上と省人化を実現します。

吸引機能付き水圧駆動水槽研磨機の開発

[委託先団体] NACOL株式会社
[連携大学] 岡山理科大学情報理工学部 准教授 小林 亘

 概要 

水中構造物や大型水槽の清掃・研磨作業に用いる「水圧駆動式水中研磨機」の開発を目指します。従来の空圧・電動式機器で課題となっていた油漏れや感電リスクを解消し、水を動力源とする安全・低環境負荷型システムを構築します。また、排水エネルギーを活用した研磨カス吸引機構を組み合わせることで、作業効率向上と省エネルギー化を図り、国内外の水槽・海洋メンテナンス市場へ展開します。

 
上記の事業については、来年の2月26日まで研究・開発が実施され、3月中旬頃開催予定の成果発表会で研究成果の詳細を公表、また成果物の展示も行う予定です。

問合せ先

静岡市産学交流センター 担当:櫻川、菊池、吉川
〒420-0857 静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階
TEL:054-275-1655 FAX:054-275-1656