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地域課題に係る産学共同研究委託事業

令和2年度 研究成果

新マイクロ波抽出技術による魚節フレーバー濃縮エキスの開発

[委託先団体] 有限会社西尾商店
[連携大学] 東海大学海洋学部 教授 後藤慶一
[連携団体] 静岡県工業技術研究所、有限会社スタジオ・オカムラ

目的
写真1:バッチ式マイクロ波減圧蒸留乾燥装置
  [写真1:バッチ式
   マイクロ波減圧蒸留乾燥装置]

令和元年度に基礎コースにて、本物感のある「魚節フレーバーエキス」の開発を行いました。今回の応用コースでは、実製造を視野に入れ、連携団体の有限会社スタジオ・オカムラにて、食品製造に用いているバッチ式マイクロ波減圧蒸留乾燥装置を用いて抽出試験を行い、エキス特性の再現性確認、およびPAHs(ベンゾピレンなど)が移行しないことの確認を行いました。

また、抽出エキスにどのような香気成分が濃縮されているのかの把握、さらには抽出残渣を用いた商品開発や、エキスの特性を踏まえた試作品開発を行いました。

成果

バッチ式マイクロ波減圧蒸留乾燥装置を使用したエキスの試作に当たり、香りの強さを特徴に持つ荒本節を使用し、原料粒度、抽出温度、加水率のパラメーターを変更し、最も効率的で良質なエキスの得られる抽出試験を探求しました。その結果、抽出条件は、原料粒度2mmパス、香りエキス抽出温度80℃、加水率85%にする場合を最適と判断し、基礎コースで得られた成果物に対しても、香りエキスの回収量は約3倍、エキスの強さを示す閾値は約1.7倍となりました。

[マイクロ波蒸留試験の工程]
濃縮装置内で水分調整→含水率60% マイクロ波加熱・蒸留
原料排出
原料排出
蒸留液回収
蒸留液回収
濃縮装置内で
水分調整
→含水率60%
マイクロ波
加熱・蒸留
[熱水抽出だし抽出液濃縮試験の工程]
陸上養殖の様子 アカモクの幼体 新潟県協力者とのリモート会議 計画打ち合わせ 海中養殖計画
だし抽出
(110s,85℃,40分)
水に対しての
原料比率:13.6%
だし抽出液
回収(だし濃し)
だし抽出液回収 マイクロ波
蒸留装置にて
だし抽出液濃縮
(蒸留温度40℃)
だし濃縮液回収

       [表1:各エキスの閾値]
表1:各エキスの閾値

香りエキスと呈味エキスの両エキスに対して、成分分析、微生物検査を行い、それぞれの特徴を把握しました。また、香気成分をGC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)で分析した結果、ロースト香気成分とスモーク香気成分が含まれることがわかりました。アミノ酸分析装置による36成分分析を行い、呈味エキスには、ヒスチジン、アンセリン、タウリン、グルタミンなど23種類の呈味成分が含まれていることがわかりました。両エキスの香りと味の閾値を求めるために、官能評価を実施しました。官能評価は試料を10倍ずつ希釈していき大まかな閾値を求め、さらに細かい希釈倍率で試料を希釈し閾値を求めました(表1)。

この結果から、一般的なダシより香りエキス、呈味エキスは香りの強いエキスであるということがわかりました。香りエキスの中でも細粒破砕鰹節抽出エキスは香りの強度がとても強く、試料原液を10,000倍以上に薄めても香りを感じることのできるエキスでした。また、加水率を増やすと香りの強度は落ちる傾向でしたが、鰹節の細粒は細かい方がエキス自体の香りの強度が高くなることがわかりました。

まとめ

バッチ式マイクロ波減圧蒸留乾燥装置を使用して最適条件を検討し、より高効率で優れた品質の香り及び呈味に優れた両エキスを得ることができました。また、PAHsが検出されない安全性は、基準値に制限がある諸外国にも、本物感のあるマイクロ波蒸留エキスとして製品化に活かせる可能性があります。これらを使用したアイスクリームは試作販売に向けて、東海大学とのプロジェクトを絡めた試作を重ねています。その他にも、パン、レトルト食品、チーズ、豆腐、醤油、塩、炭酸飲料など、専門家による一定の評価を受け商品化に向けて始動しています。

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