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B-nest(ビネスト)TOP > 産学連携推進事業 > 地域課題に係る産学共同研究委託事業 > 令和2年度研究成果 昭和設計株式会社

地域課題に係る産学共同研究委託事業

令和2年度 研究成果

サーマル(熱赤外)カメラ搭載ドローンによる早期の松枯れ調査手法の開発

[委託先団体] 昭和設計株式会社
[連携大学] 静岡県立農林環境専門職大学短期大学部 生産科学科 講師 星川健史

目的

図1:松枯れの時間経過による温度変化のイメージ
  [図1:松枯れの時間経過による
        温度変化のイメージ]

クロマツの海岸林は、高潮や津波から地域を守るとともに、観光資源として魅力ある風景(白砂青松)を創り出す、地域にとってかけがえのないものとなっています。しかし、海岸林の中には、維持管理の手が行き届かず、我が国最大の森林害虫病の要因となる松くい虫により甚大な被害を受け、消滅が懸念される地域も見受けられています。秋から枯れはじめる「感染後期」のクロマツは、伐倒駆除によりマツノザイセンチュウの感染拡大を抑制できます。しかし、夏ごろ、マツノザイセンチュウに感染した「感染初期」のクロマツは、見た目では認識できないため、対処が困難となっています。

そこで、本研究では、サーマル(熱赤外)カメラを搭載したドローンにより、「@表面上では認識できない感染初期のクロマツの温度変化を把握する」とともに、「A感染初期のクロマツを効率よくかつ的確に調査する方法を確立する」ことを目的としました。

成果

@ 表面上では認識できない感染初期のクロマツの温度変化の状況
感染初期の松枯れを検出するため、福田漁港の海岸林を空中から斜め45度で撮影したサーマル動画を確認し、その中から、感染木と非感染木の温度差が発生していると考えられる場所を2地点抽出しました。

写真1:松の変色開始日と表面温度(℃)
[写真1:松の変色開始日と表面温度(℃)]
(2020年8月18日撮影 磐田市福田漁港)
図2:松枯れの時間経過による温度変化曲線
 [図2:松枯れの時間経過による温度変化曲線]

対象となるクロマツについて、表面温度と初めて変色を確認した日を整理した結果、感染初期のクロマツは非感染木よりも1〜1.5℃程度の温度が高いことが確認できました。また、感染木を検知できた時期は、変色が始まる約2〜11週間前となりました。

A 感染初期のクロマツを効率よくかつ的確に調査する方法
クロマツの生育状況を把握しやすい晴天時に撮影することを基本とします。動画の撮影は、サーマルカメラは、日射と同じ方向に向けて撮影するとともに、クロマツ全体の様子が鮮明に把握できるよう、クロマツに対して45度の角度で、クロマツの頂点から高度約40〜60m程度、3m/s程度の低速により、撮影していきます。

写真2:動画の撮影方法
[写真2:動画の撮影方法]
まとめ

本研究では、感染初期の松枯れの実態を概ね把握することができましたが、松枯れの開始時期、その時点の感染木と非感染木の温度差は解明することができませんでした。

今後、松枯れの実態を確実に把握していくため、実験圃場において、意図的に感染させた松と健全な松について、サーマルカメラで時間経過による表面温度差を詳細に確認していくとともに、それらの結果を用いて、感染初期の松枯れを回復させることができる時期や回復方法も明確にしていきます。さらに、広大な海岸林等で効率的に調査を行うための撮影方法の精度もより高めていきます。

概要報告書のダウンロード

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