【委託先団体】株式会社白帆タンパク
【連携大学】静岡県立大学短期大学部 准教授 木林美由紀、同大学教育研究推進部産学連携室 特許活用アソシエイツ 山ア元貴
食育基本法の中には、咀嚼(噛み砕くこと)の重要性に着目し、ひとくち30回以上噛んで食べることを目標とした「噛ミング30(カミングサンマル)」を推進することが謳われています。良く噛んで食べる習慣を身に付けることにより、顎の発育促進、唾液分泌によるむし歯予防や歯質強化、肥満防止に効果が期待でき、健全な口腔内の維持に繋がり、生涯にわたり自己の歯の健康に関心を持ち生活の質の向上に貢献します。そこで、幼児期からよく噛む習慣が身につくような食品を提供するため、広い年代に好まれるおやつに着目し、噛み応えのあるドーナツを開発することにしました。添加する原料をいろいろ検討したところ、噛み応えのある素材として蒟蒻を用いることにしました。
蒟蒻粉は水を加えると固まりやすいため、小麦粉と均一に練り上げることができるように、できた蒟蒻をペースト状の液体にする工夫を加えてドーナツを試作しました。液体蒟蒻を応用したドーナツと蒟蒻を加えないドーナツと比較評価を行った結果、味も噛み応えもよく、下記のグラフのように咀嚼効果もあることがわかりました。
図1.美味しさの比較 | 図2.噛み応えの比較 |
図3.噛む回数の比較 |
商品化に向けて、咀嚼の重要性を表記するデザインパッケージを検討し、右図のデザインを作成して咀嚼意識の向上を図る商品にすることにしました。平成25年5月より自社及びスーパー等で販売を始め、現在は静岡県立大学の売店でも取り扱っており、今後は学校給食に採用されるよう販路拡大に取り組んでまいります。 |
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商品化した豆乳・おからドーナッツ | ||
パッケージシール |