[委託先団体] 株式会社いちうろこ
[連携大学] 東海大学海洋学部 教授 後藤慶一
[連携団体] 石田缶詰株式会社
静岡県名産黒はんぺんの消費拡大を目指して、新規な燻製レトルト黒はんぺんを試作しました。黒はんぺんの乾燥、燻製、レトルト殺菌条件を検討し、美味しさ評価と成分分析についても実施しました。
■黒はんぺんの最適水分含量の検討
3回の水分測定を行い、黒はんぺんの官能評価を行いました。その結果、50〜60%の水分含量が一番よい評価を得ることができましたので、この数値まで事前に黒はんぺんを乾燥させることにしました。
■燻製時間の検討
弊社にある既存のかまぼこの蒸し器を燻製機として利用し(写真1)、桜チップとザラメをステンレスのボールに入れ、電気コンロで加熱して燻製を行いました(写真2)。その結果、魚臭さを十分に抑えられる燻製時間(45分)を選定することができました。
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[写真1:燻製機] |
[写真2:加熱中の燻煙材] |
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■成分分析 |
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その結果、生はんぺん、燻製レトルト、乾きの順にたんぱく質、炭水化物、灰分が濃縮されることがわかりました。燻製レトルトを生と比較すると、たんぱく質が5.6%多く、脂質が2.2%低いことがわかりました。 |
[表1:一般成分分析結果] |
黒はんぺんを燻製し、レトルト殺菌することにより、魚臭さが抑えられた新規な燻製レトルト黒はんぺんを開発することができました。 |
[写真3:パッケージデザイン(案)] |