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地域課題に係る産学共同研究委託事業

令和6年度 進捗状況 伊豆川飼料株式会社

応用コース

マグロ肥料を用いた静岡茶有機栽培モデルの開発

[委託先団体] 伊豆川飼料株式会社
[連携大学] 静岡大学学術院農学領域 准教授 一家崇志

目的 

静岡で水揚げされるマグロの加工残渣で作られた肥料は、静岡の茶農家の間では昔から作物の旨みや甘みを引き出すものとして重宝されてきました。しかし、茶の市場価格は低迷し、水産加工業の減少と共に肥料の製造量も少なくなり、肥料価格も高騰しています。

本研究では、マグロ肥料を施用した茶の肥料成分の移行を測定し、得られたデータを元に、この地域ならではの貴重な資源であるマグロ肥料を有効に活用し、静岡茶のブランド化をするための有機茶栽培モデルの確立を目指します。

[写真1:ツナ缶の残渣から製造された
メイドイン静岡のマグロ肥料]

進捗状況

昨年からの定点観測として、静岡県内にある茶農家2軒の圃場の茶葉、および土壌をサンプリングし、AGCT社へ成分の分析を依頼しました。現在は得られたデータをもとに、傾向や特徴などを解析しており、前回の結果と合わせてマグロ肥料で栽培した茶の傾向を分析する予定です。

[写真2:茶畑でのサンプリングの様子]

また、現在静岡大学内の試験場にて茶のポット栽培を行い、肥料成分が土壌から葉にどのように移行し、どのくらいが流亡し、どのように成長しているかを測定する試験を実施しています。結果が確認でき次第データの分析をおこない、適切な施肥量やタイミングを検討していきます。

[写真3:茶のポット栽培]