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地域課題に係る産学共同研究委託事業
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令和7年度 進捗状況 株式会社リバティー
基礎コース
製茶時の廃棄茶葉を原料としたサウナ用アロマ製品の開発
[委託先団体] 株式会社リバティー
[連携大学] 静岡県立大学食品栄養科学部 准教授 伊藤圭祐
[連携団体] 株式会社市川園
目的
サウナ市場は、健康志向の高まりによって拡大を続けていますが、他施設との差別化には地域の特色あるサービスが必要と考えます。他方、製茶工場においては、廃棄茶葉の有効活用に課題を抱えています。
そこで、廃棄茶葉を活用したサウナ用アロマ製品の開発を行い、環境配慮とともに地域観光ブランドに根差した新しい温浴施設ブランドの構築を目指します。
進捗状況
まず、どのように香りを創出するかについて一番初めに思いついたのがロウリュウでした。サウナストーンに散布するロウリュウ水として、茶葉飲料と同様に急須で抽出した「緑茶」でロウリュウ試験を実施しました。高温のサウナストーンにかけたため、「緑茶」の焦げ臭が強く残りました。
次に、コーヒーフィルターで濾過し、沈殿物を除去した「緑茶」でロウリュウしたところ、焦げ臭に改善が見られましたが、被験者20名中2名は焦げ臭による不快を感じていました。
高温の石にお茶を散布すると焦げ臭が避けられないため、香り袋の制作を検討しました。廃棄茶用は細かすぎてしまい不織布などの袋から漏れてしまうので、ペレタイザーによる固形化を試みました。廃棄茶葉のみを原料として、ペレット化に成功することができました。この「茶レット」を不織布袋に入れ、ロウリュウの蒸気を当てて香りを出してみました(写真)。この方法で、官能試験を実施したところ、焦げ臭による不快感は改善できました。
また、「茶レット」の香気成分をテドラーバックに捕集し、GC-MS(アジレント・テクノロジー社製,7890GC/5975MSD)にて分析を行いました(図)。現在、「茶レット」にロウリュウ蒸気をあてた香気成分について分析中です。

[写真:ロウリュウ実験の様子]

[図:「茶レット」のフレーバーホイール]
今後の予定
成分分析の結果に基づき、より緑茶の香りに近いサウナアロマ製品の開発を目指します。
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